ビジネスモデル〜創造性とパクリ
- マーケティング
釧路空港で買った松屋の「ゆうひ」。
ミルク餡と甘酸っぱいジャムをが入ったお菓子で時々買ってたんですが、
今回は事業所のスタッフへのお土産で10個入りを購入。
で、事業所に戻りその場にいたスタッフに適当に5個配布。
自分の分も取り、個包装を開けてみると。
おっ、いつもと形が違う。
基本丸いお菓子。ところがハート?の形
をしている、気がする。
ハートの形に仕様変更したのかと思い、皆んなのと比べると、
皆んなのはコレまで通りの丸いお菓子。
もしかして、何個かに1個特別なやつが入っているという戦略か。でも、阿寒町にお店が1つだけしかない小さな企業がそんなこと
するのか?
スタッフからは、梱包中につぶされてたまたまハートの形になったのではという夢のない意見も^^ でも、押されて形成されたような感じもしないし。
真相を確かめようと、松屋さんに電話をスタッフがかけると。
『はい、特別にハートのお菓子を紛れ込ませてます』と。
おーー、松屋すげー。
しかも、10個入り、30個入の箱の2種にだけ入れていて、
かつ、30箱に1個の割合で入っているとのこと。
ということは、空港にあったお菓子の箱自体で1/30の確率
しかも、自分が適当に取り分けて、自分にハートが当たる
確率は×1/10、、、1/300の確率。今年はきっと何かいいこと
あるかも。
ということで、ラッキー嬉しいという話なのですが、
既に、松屋さんに連絡を入れ、かつブログに書いても良いかまで確認して、
で、ここでブログに書いている。まさに松屋さんの思うツボ(笑)ですが、
商品の中に1つだけ激レアのものを忍ばせる。これは1つの販促戦略です。
実は、大手菓子メーカーなどでは多くの例があります。
コアラのマーチの眉毛コアラとか
ミルキーの四葉のクローバーの包み紙とか
ピノのハート型とか星型とか
これらは、激レア⇒余り出ない⇒買い続ける⇒当たると幸せ、口コミ⇒より売れる
という販売促進策です。どうせ買うなら、どうせ人にあげるなら、
もしかした入っているかもと思わせるとより購入してもらえるというもの。
レア菓子を製造するのにどれくらいコストがかかるかという問題もありますが、
十分この販促策の本質・骨組みを真似て、自社の商品に応用するということ
は大事な戦略です。
パクリではありますが、表面的なことではなく、本質をパクっているのです。
よく、TTP(徹底的にパクる)が大事と言われ、そのとおりなのですが、
やっていることはしっかりと本質を真似ることです。
この考え方を身につけると、他の業界の成功事例を自分の業界や自社商品に
応用することができます。
当社では、”パクリのための”『フレームエッセンス講座』を商品開発や企画担当者向けに
行っています。
この激レア菓子戦略の肝の1つは出現確率かなと感じています。
例えば、ピノの幸せのハート型が出る確率は3.2%、そして星型のピノは4.8%
と言われています。30箱に1個。大手はこれくらいの感じ。
このくらいの確率だと、なかなか出ないのでyoutuberがしっかりと
検証動画を作ってくれます。
すると、完璧な口コミ効果につながります。
※↓超有名なyoutuber はじめしゃちょーのハート(か星)のピノだけを
プレゼントするために大量のピノを空けていく動画。
https://www.youtube.com/watch?v=SzPRa-xK5Jg
で、松屋さんの「ゆうひ」の出現確率は1/30(3.3%)。
素晴らしい、この辺の細部までこだわりを持って真似てます。
『The secret to creativity is knowing how to hide your sources.』
〜創造性の秘訣は出処をうまく隠すこと
アインシュタインもこのように言ってます
(この出処自体にも本当かどうかの論争がある
ようですが、自分はそんなことはどうでもよく、良い言葉だと思っています。)
上手にパクることが本当に大事です。
ジェニュインバリューコンサルティングでは自立型人材の育成を中心に、
マーケティング、営業、販売、問題解決、採用、定着などに関する
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