迅速に成果をだせる素晴らしい組織を作る方法
甲子園のキーホルダー
帰省し何気なく納戸で物を探していたら、懐かしい物が出てきました。1976年夏、第58回夏の甲子園、全国野球選手権大会の記念キーホルダー。
この年自分は小学6年で甲子園の3塁側スタンドで応援していました。その時に買ったものです。母親の実家が大阪にあり、母の帰省に付き合い大阪にいました。この大会では開会式後の第1試合に自分の出身地である釧路の江南高校が当時の優勝候補、「原辰徳」を擁する東海大相模高校と試合をするということで見に行っていたのです。試合は0対5で負けましたが、そこそこ締まった良い試合でした。
で、第2試合。2回戦で対戦する可能性があるということで、東海大相模のメンバーがスタンド観戦にやってきました。なんと、自分が座っている真後ろに陣取りました。原辰徳は当時からマスコミで騒がれていて有名人だったので、握手をしてもらいました。原さん、東海大の縦縞のユニホームが似合ってました。それと、日ハム、巨人と活躍する津末さんも当時4番を打っていて、しっかりと握手してもらいました。
今年の箱根駅伝の結果
甲子園懐かしいなと思いながら、1/3は箱根駅伝を見ていた。自分の母校の中央大学は2年ぶりの出場でしたが、最終的に15位と低迷。また、2019年に向けて予選会から頑張らねばならなくなった。
そして、総合優勝は青山学院大学。なんと4連覇。
青学大 原監督の実績
「原」さんつながりではないですが、青学の監督は「原晋(すすむ)」さん。この数年メディアにかなり出ているのでご存知の方も多いと思う。出すぎなので、あまり好きじゃないと思っていらっしゃる方もいるかもしれないけど、この方はやはり凄い。
・2004年 青学監督就任
・2008年 学連選抜監督として箱根駅伝で総合4位
・2009年 青学を33年ぶりに箱根出場させる。結果22位
・2010年 箱根駅伝総合8位
・2015年 箱根駅伝総合優勝
・2016年 箱根駅伝総合優勝
・2017年 箱根駅伝総合優勝
・2018年 箱根駅伝総合優勝(4連覇達成)
今シーズンも箱根に並ぶ大きな大会である、出雲駅伝で2位、全日本大学駅伝で3位と万全ではなかったのに、しっかりと箱根では結果をだされた。
彼の指導のポイントはいくつかありますが、
マインド的には“自主性、自立性”の醸成、
報告ではなく相談ができる自立的に提案できる人材を作る。
そして“チームワーク”を引き出す
指導をされています。
将来は皆社会人として働くのだからこのようなことを駅伝を通じて学んでほしいという意図だそうです。
2008年の凄まじい成果
ここ4年の4連覇は皆さんご存知のとおりですが、彼の指導法の効果を証明したのは2008年の学連選抜監督として箱根に出場した時だと思います。
学連選抜(現在は関東学生連合チーム)というのは、予選会で勝ち上がれず箱根の本選に出場できない複数の学校の選手で構成される。実は予選会で負けたチームの選抜チームと言っても、各チームのエース級が集まるので平均的なチーム力は実は高い。しかしながら、勝てないのだ。今年2018年は最下位。過去15年で見ても、16位〜22位が普通ででした。
そんな中、2008年原監督が監督になった時、なんと4位という結果を出したのです。
原監督の指導法
彼は何をしたのか?
原監督は次のようにコメントされています。
「予選会で敗れた大学の選手で構成される合同チームとはいえ、学連選抜には各校のエース級の選手が集います。全員が力を出し切れば、例年のように下位に低迷するはずはないのです。では何が足りないのかと言えば、やはりチームとしての結束力、つまりはチームワークだと考えました。」
そして、チームワークを高めるために、彼がやったことは、
『自立性を意識しながらのコミュニケーションを取る』
そして、その『時間を増やした』こと。
具体的には3つのことをしています。
選抜された1人1人の選手の学校に赴き、選手と数時間に亘り会話し
♦何故学連として頑張らねばならないのかを本人に考えさせた
※10月の予選会終了後、1月の箱根本番前に2回の合宿練習があったそうですが、その前10月初旬で一気に全員に対して行ったそうです。
♦選手たちにチームの目標を自ら設定させる時間を取った
♦チームの愛称を考えさせた
これら3つを中心に練習の合間に 11大学16名の選手たちの気持ちをまとめるために、
いろいろ工夫をされたそうです。
例えば、チーム名。
チームの結束力を高めるために、選手たちで決めた選抜チームのチーム名はこんな
感じです。
その名も
「J・K・H SMART」
J:上武
K:関東学院、國學院、慶應義塾
H:平成国際
S:松蔭
M:明治
A:青山学院
R:立教、麗澤
T:拓殖
と、各校の大学名の頭文字をあわせたものです。
ちなみに
“K(関東)・H(箱根)からJ(Japan日本)を目指すかっこいい(smart)ランナーになろう”
という意味が込められています。
予選会終了後、本選までの2ヶ月で学連の代表選手をまとめ上げ、4位という実績を出す。
ここに、チームワーク作りのポイントは必ずあると思います。
特に、経営者やマネージャーには頭の痛いことですが、メンバーとのコミュニケーションの
『時間を増やした』
ということ。
しっかりと認識する必要があると思います。
是非参考にしてください。