接客時の矢印の向き
- 接客・接遇, 歯科医院コンサルティング, 自立型人材育成
仕事上で親しくしてる不動産業の森田社長とそこのスタッフの咲ちゃんと3人でランチをしていたときのこと。
ランチ前の午前中にパソコンでちょっとメールを打つためにカフェに入った時の出来事にイラツイてたので、ランチの最中にその話を2人にしました。
こんなお話です。
スタバ的なカフェに入ると、自分の前に1名70歳前後のおじいさんが並んでた。
で、注文を丁度し始めるところで、こんなやりとりが。
女性店員さんが、「お持ち帰りですか、店内でお召し上がりですか」と尋ねる。
すると70代のおじいさんが「あのー、アイスコーヒーで」と注文された。
そこで女性店員は(・・・だから!と言う感じで)「お持ち帰りですか、店内でお召し上がりですか」と
さらに、おじいさんは、「いや、アイスコーヒーを1つお願いします」と。
おっ、これは噛み合ってないぞと感じていると。
最後に女性店員は追い打ちをかけるように、
「で・す・か・らっ 店内で飲んでいかれますか、それともお持ち帰りになりますか?」
とかなりでかい声で確認された。
そこでようやくおじいさんは気づき、「はい、飲んでいきます」と答えて注文完了と。
これはかなり感じの悪い接客対応だな。
でもなんでこんな対応しちゃんうんだろうね。
そんな言い方する?
きっとこの店員さん、店のマニュアルというかオペレーションどおりに、効率的に接客したいんだろうなと思います。きっと、お持ち帰りか、店内で飲まれるかの確認を最初にすることで、準備するものが変わってくる流れになっているんだと思います。
このような融通の聴かない接客をされる方って結構います。
今回は飲食店での注文のケースですが、コールセンターなどでの問い合わせ電話対応でもこんな感じで自分側のオペレーションの流れと違う質問をされると、自分の流れに引き戻そうとされる方もいます。
これって、そもそも仕事の目的をお客様に喜んで頂くためという点に置かずに、スムーズに、自分にストレス無く処理することに置いていることが理由だと思います。矢印を自分に向けている。お客様にフォーカスしてないのです。
もちろん、このような接客に気にならない方もいるでしょう。しかし、自分を基準に接客をしているようでは良い接客はできません。
自分がコンサルでよく入る医療現場でも全く同じです。このような受付、院長が知らないだけで行われていることは結構あります。しかも、その場合患者さんはそれについてクレームを言ってはくれません。小さなことだからです。
「腕はいいんだけど、スタッフの対応がね〜」とか、
飲食の場合だと、「美味しいんだけど、スタッフが接客がちょっと」というようなことになってしまいます。
まず、受付の現場でどのようなやりとりが行われているか、確認することが大事だと思います。
そして、矢印をお客様に向けるための方法としては、以前書いたブログを是非ご覧ください。
ポイントだけ言うと。。。
『楽をしてとりあえずやっておけばいいと思って仕事をしているのか、
お客さんのために目一杯やり、その時の苦労も自分のプラスになると
捉え前向きに充実感を味わおうとするのか。
『安楽』で働きたいのか、『充実』を感じながら働きたいのか。
つまり、表面的、小手先の技術や仕組みじゃなく、“仕事への姿勢、あり方、考え方”
に少しずつでもフォーカスすることが結局近道』なのです。
これを前提に、仕事を少しでも好きになってもらうための『行動』を採っていくことです。
なお、この論調のお話しをすると、こんな反論があります。
♦サービス業って大変。日本のサービス業は行き過ぎだと思う。そんな細かいこと言うな。
♦そこまで販売員に求めるのは違和感があります。高額商品を扱う高級取りの販売員さんならともかく時給800〜900円の仕事で、そんな配慮までしなくちゃいけないのかと思うと販売員には逆にきつい。
このようなことは、経営者や店長など経営層の意識すべき課題であることはもちろんですが、
店頭に立つ雇われている人の課題ではないのでしょうか?
このあたりは別途詳しくブログに書きます。