ニモノの法則:買い手視点での価値の転換
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
目次
年末のご挨拶を兼ねた営業
アンチウイルスソフト入れてますか?
年末の挨拶を兼ねてコピーリース会社さんが来られました。
アンチウイルスソフトの新しいサービスがあるので、
少しだけお時間くださいとのことだったので説明を聞きました。
量販店やネットで購入する買い切りソフトでない、
毎月課金方式でいかがですかとのこと。あらたなウイルス
定義を更新しなくてもすむし、色々便利らしいです。
説明がわからない
以下のような説明を頂きました。
〜企業向けソフトウェアなので、管理コンソールによるユーザー
管理ができます。
〜◯◯◯社の最新技術でお客様のエンドポイント環境を守ります。
〜ブラッドハウンドがあります。独自開発した技術で、限定的な仮想マシン(サンドボックス)上でプログラムの動きをエミュレーション(模擬的に動作させる)して不正な挙動を検出します。
〜ウェブレピュテーションも十分です。。。。。。
無理でした。。。
自分にこのあたりのITリテラシーが足りな過ぎなのかも
しれませんが、1%たりとも理解できませんでした。
スペックを横文字使って説明されるんだけど、結局、
うちの会社にどれだけのメリットがあるのかが、
さっぱりわかりませんでした。既に契約をしている
会社さんなので無下にはしませんが利用しないと思います。
売り手視点での説明をしてしまいがち
売り手視点での説明
こういう話を聴くと、こういう営業マンよくいるよね、
こういう説明をする専門家いるよねと思われている方も多いと思います。
しかし、実は油断していると、自分が同じことをしていることがあります。
サービスや商品の価値を“裸のまま”で説明してしまう。
こんなことができるんです。
こんな性能なんです。
こんなに便利なんです。
という“一般論”を説明してしまう。
目の前のお客さんにどんなお役立ちができるのかを結びつけて説明する姿勢がゼロ。
これでは当然伝わりません。
魔女の宅急便のキキの飛ぶ力
キキが魔女の修行のために新しい町でどんな仕事をしようか考えていた時、
「そうだ!自分にはほうきで飛ぶ力があるんだ。それを提供しようっと」と思い
あたし、飛べるよ!と宣伝します。でも上手く売れないというシーンがあります。
これもキキの”売り手視点でのみ”説明してます。
これではせっかくのキキの能力も商品にはなりにくいんです。
『ニモノの法則』〜買い手の視点での価値へ転換すること
♦『ニモノの法則』という有名な言葉あります。「モノ(スペック)」の前に、「ニーズ(そのお客様の課題)」を把握してから説明すべき(だから、”ニ⇒モノ”という順番になる)という話です。
♦皆さんは、モノ(や商品やサービスが持つスペックや価値)を目の前のお客様のニーズに転換してますか?
♦大事なことは
「買い手の視点での価値へ転換すること」
です。
例えば、歯科医院であれば、保険治療であれ、自費治療であれ、その患者様の生き方やポリシーと比較してそれぞれの治療方法がどのように目の前の患者様にメリット・デメリットがあるのかを患者様がしっかりと把握できるように伝えているかどうかが重要です。
転換時に意識するポイントは2つ
まずは、目の前の患者様の生き方をやポリシーをできるだけ聴き取った上で、つぎに、横文字などのテクニカルタームを使わずにどんなメリットやデメリットがあるかをわかりやすく説明すること。この二段階の意識が重要になります。
冒頭の営業マンであれば、弊社のオペレーション状況、ウイルスソフトの運用状況、弊社のリスクへの価値観などをよくヒアリングし、その上で「管理コンソール」「エンドポイント」「ブラッドハウンド」「ウエブレピュテーション」などのテクニカルタームを使わずに弊社にとってどんなメリットがあるのかを説明することが大事です。
魔女の宅急便のキキも、パン屋のおかみさんのおソノさんからの依頼で忘れ物をお客さんに届け、喜んでもらえることでそれがビジネスになると理解します。
♦お客様への説明する時には「ニモノの法則」を意識しながら説明できるように是非準備しておきましょう。